向きと大きさを持つ量をベクトルと呼び、 大きさしかない量をスカラーと呼ぶ。
大学物理ではスカラーも重要な役割を果たします。力学を扱う上では上の定義で大丈夫です。 スカラーについて簡単にまとめました。
ベクトルの大きさ\(|\bs{x}|=\sqrt{\bs{x} \cdot \bs{x}}\)や \(|\bs{v}|=\sqrt{\bs{v} \cdot \bs{v}}\) \begin{equation} |\bs{x}|=\sqrt{x^2+y^2+z^2} \end{equation} \begin{equation} |\bs{v}|=\sqrt{v_{x}^2+v_{y}^2+v_{z}^2} \end{equation} はスカラーです。
ほかに、重力定数\(g\)などの物理定数も、(力学の範囲では) スカラーの一種になります。
基本的に、 成分があるものをベクトル、成分がないものをスカラーと呼ぶという認識で (相対性理論を学ぶまでは)大丈夫です。(ただし、相対性理論以降、スカラーでもベクトルでもない レアケース(擬スカラーなど)が出てくるので注意が必要です。)
二つベクトルから内積という操作によってスカラーを構成できる。
高校でも習った通り、ベクトル\(\bs{A}\)、\(\bs{B}\)から \begin{equation} \bs{A} \cdot \bs{B}=a_{1}b_{1}+a_{2}b_{2}+a_{3}b_{3} \end{equation} のようにしてスカラーを構成できます。
スカラ-は座標変換で変化しない。
スカラーの持つ重要な性質です。詳しくは→ ベクトル/スカラーの座標変換