期待値と演算子

位置と運動量の期待値

粒子の位置の期待値\(\langle x \rangle\)と 運動量の期待値\(\langle p \rangle\)はそれぞれ \begin{eqnarray} \label{xaverage} \langle x \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ x \ \psi(x,t) dx \\ \label{paverage} \langle p \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \left(-i\hbar \pdiff{}{x} \right) \psi(x,t) dx \end{eqnarray} で与えられる。

量子力学では量子ゆらぎによって、一般には測定値が一意に定まらず、ばらついてしまいます。 そこで役に立つのが期待値という概念です。
ちなみに、 \begin{eqnarray} \hat{p} = -i\hbar \pdiff{}{x} \end{eqnarray} のように記号\(\hat{p}\)を導入すると(微分を含むことを強調するために\(p\)に\(\hat{}\)をつけた)、 \begin{eqnarray} \langle p \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \hat{p} \psi(x,t) dx \end{eqnarray} と\(\langle x \rangle\)と対応が見やすい表式になります。 量子力学の期待値について簡単にまとめました。

期待値の意味(レベル1)

期待値の意味

期待値とは、無数に測定を繰り返したときの測定値の平均値に等しい。

期待値の直感的な意味です。例えば、時刻\(t\)における状態\(\psi(x,t)\)の位置を測定したとき、 量子ゆらぎの影響で測定値はばらつきます。これはたとえ誤差が無くても、同じ状態、同じ条件下で測定したとしても同様です。 (詳しくは→量子揺らぎ)

しかし、測定を何度も何度も繰り返していくと、それら測定値の平均値は次のような意味を持つようになります。 すなわち、もし次に測定を行った場合、測定値として最も期待される値(尤もらしい値)に近づくということです。 このような平均値のことを期待値と呼びます。

測定値から期待値を求めるには、理想的に無限回の測定値を考える必要があり、面倒です。このため 通常は確率を使って期待値を表します。なぜ確率で期待値を表せるのかについてはこの記事などが参考になります。

導出(レベル2)

導出

連続的な値をとる変数\(a\)の期待値は、確率密度\(\rho(a,t)\)を用いて一般に \begin{eqnarray} \label{expect} \langle a \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}a \rho(a,t) da \\ \end{eqnarray} と表せる。今、波動関数の二乗は、ある時刻\(t\)において位置に関する確率密度 \begin{eqnarray} \rho(x,t) = \psi^{*}(x,t) \psi(x,t) \end{eqnarray} に注目すると、(\ref{xaverage})式は(\ref{expect})式において\(a \to x\)にしたもの に他ならない。

続いて(\ref{xaverage})式から出発して(\ref{paverage})式を導く。 まず、位置と速度の関係式\( v = \frac{d}{dt} x(t)\)より、 \begin{eqnarray} \langle v \rangle &=& \frac{d}{dt} \langle x \rangle (t) \\ &=& \frac{d}{dt} \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ x \ \psi(x,t) dx \end{eqnarray} が成り立つ。運動量と速度は関係式\(p = mv\)で関係づくから、先に\(\langle v \rangle\)を求めることにする。

参考:\( v = \frac{d}{dt} x(t)\)の\(x(t)\)は粒子の位置を表し、これは時間で変化します。 しかし、\(\int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ x \ \psi(x,t) dx\)の積分の中にある\(x\)は座標の目盛りであり、 \(-\infty \sim \infty\)を走る積分変数であるため、時間に依存しません。

シュレディンガー方程式、及びその複素共役をとったもの \begin{eqnarray} \label{Schrodinger} i \hbar \pdiff{}{t} \psi (x,t)&=&\left(-\frac{\hbar^2}{2m} \frac{\partial^2}{\partial x^2}+V(x) \right)\psi (x,t) \\ -i \hbar \pdiff{}{t} \psi^{*} (x,t)&=&\left(-\frac{\hbar^2}{2m} \frac{\partial^2}{\partial x^2}+V(x) \right)\psi^{*} (x,t) \end{eqnarray} を用いると、\(\langle v \rangle\)は \begin{eqnarray} \langle v \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty} \left( \pdiff{}{t}\psi^{*}(x,t) \right) \ x \ \psi(x,t) dx \nonumber \\ && +\int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ x \ \left( \pdiff{}{t}\psi(x,t) \right) dx \nonumber \\ &=& \int^{\infty}_{-\infty} \left\{ \frac{1}{-i \hbar} \left(-\frac{\hbar^2}{2m} \frac{\partial^2}{\partial x^2}+V(x) \right)\psi^{*} (x,t) \right\} \ x \ \psi(x,t) dx \nonumber \\ &&+\int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ x \ \left\{ \frac{1}{i \hbar} \left(-\frac{\hbar^2}{2m} \frac{\partial^2}{\partial x^2}+V(x) \right) \psi (x,t) \right\} dx \\ \end{eqnarray} のように書き換えられる。今、\(V(x)\)は\(-\frac{\hbar^2}{2m} \frac{\partial^2}{\partial x^2}\)とは異なり、ただの数なので、\(\psi(x,t)\)と順番を入れ替えても 変わらない。つまり\(\psi^{*} V(x) \psi = \psi V(x) \psi^{*}\)であって、積分の中で相殺される。 \begin{eqnarray} \label{velexp} \langle v \rangle &=& \frac{1}{i \hbar} \int^{\infty}_{-\infty} \left\{ \psi^{*} \ x \ \left(-\frac{\hbar^2}{2m} \frac{\partial^2 \psi}{\partial x^2} \right) - \left(-\frac{\hbar^2}{2m} \frac{\partial^2 \psi^{*}}{\partial x^2}\right) \ x \ \psi \right\} dx \nonumber \\ &=& - \frac{\hbar}{2m i} \int^{\infty}_{-\infty} \left\{ \psi^{*} \ x \ \frac{\partial^2 \psi}{\partial x^2} - \frac{\partial^2 \psi^{*}}{\partial x^2}\ x \ \psi \right\} dx \end{eqnarray}

今、積分中の第一項について、部分積分を一回行うと \begin{eqnarray} && \int^{\infty}_{-\infty} \psi^{*} \ x \ \frac{\partial^2 \psi}{\partial x^2} dx \nonumber \\ &&= \left[ \psi^{*} \ x \ \frac{\partial \psi}{\partial x} \right]^{\infty}_{-\infty} - \int^{\infty}_{-\infty} \frac{\partial \psi^{*}}{\partial x} \ x \ \frac{\partial \psi}{\partial x} - \int^{\infty}_{-\infty} \psi^{*} \frac{\partial \psi}{\partial x} \\ \end{eqnarray} と変形できる。積分中の第二項についても同様に計算でき、丁度\(\psi^{*}\)と\(\psi\)を入れ替えた結果になる。これらを合わせると \begin{eqnarray} && \int^{\infty}_{-\infty} \left\{ \psi^{*} \ x \ \frac{\partial^2 \psi}{\partial x^2} - \frac{\partial^2 \psi^{*}}{\partial x^2}\ x \ \psi \right\} dx \nonumber \\ &&= - \int^{\infty}_{-\infty} \left\{ \psi^{*} \frac{\partial \psi}{\partial x} + \frac{\partial \psi^{*}}{\partial x} \psi \right\} dx \nonumber \\ && = -2 \int^{\infty}_{-\infty} \psi^{*} \frac{\partial \psi}{\partial x} dx \end{eqnarray} を得る。ただし、最終行でもう一度部分積分を使った。また、\(\left[ \psi^{*} \ x \ \frac{\partial \psi}{\partial x} \right]^{\infty}_{-\infty}\) などの表面項は、波動関数が無限遠で\(0\)になる仮定から\(0\)になる(遥か無限遠で粒子が観測されないという仮定)。

以上より、速度の期待値は \begin{eqnarray} \langle v \rangle &=& \frac{\hbar}{m i} \int^{\infty}_{-\infty} \psi^{*}(x,t) \frac{\partial}{\partial x} \psi(x,t) dx \end{eqnarray} でかける。運動量の期待値と速度の期待値は関係式\(\langle p \rangle = m\langle v \rangle \) で結びつくので、 \begin{eqnarray} \langle p \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \left(-i\hbar \pdiff{}{x} \right) \psi(x,t) dx \tag{\ref{paverage}} \end{eqnarray} が導けた。

冒頭でも述べたように、記号\(\hat{p}\)を \begin{eqnarray} \hat{p} = -i\hbar \pdiff{}{x} \end{eqnarray} のように定義すると、(\ref{paverage})式は \begin{eqnarray} \langle p \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \hat{p} \psi(x,t) dx \end{eqnarray} と書き直すことができます。この\(\hat{p}\)を運動量演算子と呼びます。

演算子とは、ある決められた演算を行う記号であり、\(\hat{p}\)の場合はその定義から明らかなように、「\(x\)で偏微分した後、 \(-i\hbar\)をかける演算」を表します。 実は、\(\hat{}\)は慣例的に演算子につける記号であって、微分以外の演算子も存在します。

\(\hat{p}\)と対応させるために、「\(x\)との積をとる演算」を表す演算子\(\hat{x}\ = x\)を定義してみます。 これを位置演算子と呼びます。すると、(\ref{xaverage})式と(\ref{paverage})式はそれぞれ \begin{eqnarray} \label{xopaverage} \langle x \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ \hat{x} \ \psi(x,t) dx \\ \label{popaverage} \langle p \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \hat{p} \psi(x,t) dx \end{eqnarray} と書き直すことができます。

エネルギーの期待値(レベル2)

エネルギーの期待値

粒子のエネルギーの期待値\(\langle E \rangle\)は \begin{eqnarray} \label{eaverage} \langle E \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \left(-\frac{\hbar^2}{2m} \frac{\partial^2}{\partial x^2}+V(x) \right) \psi(x,t) dx \end{eqnarray} で与えられる。

エネルギーの固有値です。記号\(\hat{p} = -i\hbar \pdiff{}{x} \)を用いると(\ref{eaverage})式は \begin{eqnarray} \langle E \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \left( \frac{\hat{p}^2}{2m}+V(x) \right) \psi(x,t) dx \end{eqnarray} と書き直すことができ、より直感的に右辺がエネルギーの期待値を表していることがわかります。

また、 \begin{equation} \hat{H} = -\frac{\hbar^2}{2m} \frac{\partial^2}{\partial x^2}+V(x) \end{equation} のように記号\(\hat{H}\)を導入すると、(\ref{eaverage})式は \begin{eqnarray} \label{eopaverage} \langle E \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \hat{H} \psi(x,t) dx \end{eqnarray} のようにシンプルに書けます。この\(\hat{H}\)をハミルトニアンと呼びます。名前の由来は解析力学のハミルトニアンです。

導出

ここでは簡単に(\ref{eaverage})式を導きます。前提として、\(x\)に依存しない定数\(a\) は期待値の積分の外へ出せること、 \begin{eqnarray} \langle a x \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ ax \ \psi(x,t) dx \nonumber \\ &=& a \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ x \ \psi(x,t) dx \nonumber \\ &=& a \langle x \rangle \end{eqnarray} および(\ref{xaverage})式と(\ref{paverage})式 を一般化した、べき乗の期待値の式 \begin{eqnarray} \label{xnaverage} \langle x^n \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ x^n \ \psi(x,t) dx \\ \label{pnaverage} \langle p^n \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \left(-i\hbar \pdiff{}{x} \right)^n \psi(x,t) dx \end{eqnarray} (\(n=1,2,3...\))が成り立つことに注意します。

\(E = \frac{p^2}{2m}+V(x)\)であるが、ここで\(V(x)\)をテイラー展開すると \begin{eqnarray} V(x)= \sum_{n=0}^{\infty} V_{n} \ x^{n} \end{eqnarray} であって、\(x\)のべき乗の和になることに注意しよう。 すると、\(E\)は\(x,p\)のべき乗の和でかけるので、後は(\ref{xnaverage})式と(\ref{pnaverage})を使えばよい。 \(V_{k}\)は、\(x\)に依存しないただの数なので、期待値の積分の外へ出せることに注意すれば、 \begin{eqnarray} \langle E \rangle &=& \langle \frac{p^2}{2m}+V(x)\rangle \nonumber \\ &=& \frac{1}{2m} \langle p^2 \rangle + \sum_{k=0}^{\infty} V_{k} \langle x^{k} \rangle \nonumber \\ &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \left(-\frac{\hbar^2}{2m} \frac{\partial^2}{\partial x^2}+V(x) \right) \psi(x,t) dx \end{eqnarray} を得る。以上より、(\ref{eaverage})式が導けた。

期待値が実数になる条件(レベル2)

期待値と演算子

例えば、\(\hat{p} = -i\hbar \pdiff{}{x} \)や\(\hat{x}=x\)のように、 ある決められた演算を行うことを表す記号を演算子と呼ぶ。演算子は慣例的に\(\hat{}\)をつける。
一般に、\(A\)の期待値は対応する\(\hat{A}\)を用いて \begin{eqnarray} \label{aopaverage} \langle A \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \hat{A} \psi(x,t) dx \end{eqnarray} で表せる。

ここまで、位置、運動量、エネルギーの期待値の表式はそれぞれ \begin{eqnarray} \langle x \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ \hat{x} \ \psi(x,t) dx \tag{\ref{xopaverage}} \\ \langle p \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \hat{p} \psi(x,t) dx \tag{\ref{popaverage}} \\ \langle E \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \hat{H} \psi(x,t) dx \tag{\ref{eopaverage}} \end{eqnarray} で与えられることを確認しました。この表式はより一般の場合に拡張でき、(\ref{aopaverage})式のようになります。 だだし、\(\hat{A}\)によっては、左辺の\(\langle A \rangle\)が実数にならないことがあります。

ここでは期待値が実数になる条件を導出し、その条件を上の三つの式が満たしていること、 つまり、位置、運動量、エネルギーの期待値が正しく実数になることを確認します。

期待値が実数になる条件

期待値\(\langle A \rangle\)が実数であるためには、演算子\(\hat{A}\)が条件 \begin{eqnarray} && \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ \hat{A} \ \psi(x,t) dx \nonumber \\ \label{Hermitian} &=&\int^{\infty}_{-\infty} \left(\hat{A} \ \psi(x,t) \right)^{*} \psi(x,t) dx \end{eqnarray} を満たしていればよい。この条件を満たす演算子をエルミート演算子と呼ぶ。

期待値\(\langle A \rangle\)が実数である条件です。 \begin{eqnarray} \langle A \rangle &=& \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ \hat{A} \ \psi(x,t) dx \nonumber \\ \langle A \rangle^{*} &=& \left(\int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ \hat{A} \ \psi(x,t) dx \right)^{*} \nonumber \\ &=& \int^{\infty}_{-\infty}\left( \hat{A} \ \psi(x,t) \right)^{*} \psi(x,t) dx \end{eqnarray} なので、確かに(\ref{Hermitian})式を満たせば期待値が実数になるとわかります。

また、 \begin{eqnarray} && \int^{\infty}_{-\infty}\psi^{*}(x,t) \ \hat{A}^{\dagger} \ \psi(x,t) dx \nonumber \\ &=&\int^{\infty}_{-\infty} \left(\hat{A} \ \psi(x,t) \right)^{*} \psi(x,t) dx \end{eqnarray} のように\(\hat{A}^{\dagger}\)を定義すると、エルミート演算子の条件(\ref{Hermitian})式は \begin{equation} \hat{A} = \hat{A}^{\dagger} \end{equation} のようにシンプルに書けます。この\(\hat{A}^{\dagger}\)を\(\hat{A}\)のエルミート共役と呼びます。

証明

予告していた通り、位置、運動量、エネルギーの期待値が正しく実数になること、つまり \(\hat{x},\hat{p},\hat{H}\)が全てエルミート演算子であることを示します。

まず\(\hat{x} = x\)については\(x\)が実数なので、 \begin{eqnarray} &&\int^{\infty}_{-\infty} \left(\hat{x} \ \psi(x,t) \right)^{*} \psi(x,t) dx \nonumber \\ &=&\int^{\infty}_{-\infty} \left(x \ \psi(x,t) \right)^{*} \psi(x,t) dx \nonumber \\ &=&\int^{\infty}_{-\infty} \ \psi^{*}(x,t) \ x \ \psi(x,t) dx \nonumber \\ &=&\int^{\infty}_{-\infty} \ \psi^{*}(x,t) \ \hat{x} \ \psi(x,t) dx \end{eqnarray} より、条件(\ref{Hermitian})式を満たし、\(\hat{x}\)はエルミート演算子。

つづいて\(\hat{p} = -i \hbar \pdiff{}{x} \)は部分積分を使うと、 \begin{eqnarray} &&\int^{\infty}_{-\infty} \left(\hat{p} \ \psi(x,t) \right)^{*} \psi(x,t) dx \nonumber \\ &=&\int^{\infty}_{-\infty} i \hbar \pdiff{}{x} \ \psi^{*}(x,t) \psi(x,t) dx \nonumber \\ &=&\int^{\infty}_{-\infty} \ \psi^{*}(x,t) \left( -i \hbar \pdiff{}{x} \psi(x,t) \right) dx \nonumber \\ &=&\int^{\infty}_{-\infty} \ \psi^{*}(x,t) \hat{p} \psi(x,t) dx \nonumber \\ \end{eqnarray} となるため、\(\hat{p}\)もエルミート演算子。

\(\hat{H} = -\frac{\hbar^2}{2m} \frac{\partial^2}{\partial x^2}+V(x) \)についても同様。