ケプラーの法則の紹介

今回のギモン(クリックすると当該セクションへ)

本当に楕円か?(レベル1)

太陽の運動(レベル1)

ケプラーの法則

太陽系の惑星について以下の三つの事実がある。

惑星の軌道は太陽を1焦点とする楕円である。

太陽と惑星を結ぶ動径に関して、その面積速度は常に一定。

惑星の公転周期の2乗は太陽からの平均距離の3乗に比例する。

これらをまとめてケプラーの法則と呼ぶ。

今回のテーマは万有引力の発見の礎にもなったケプラーの法則です。 一見、何の脈絡もない独立した法則に見えますが、これらは全て、 前回学んだ万有引力の法則で説明することが可能です。

上から順にケプラーの第1法則ケプラーの第2法則(面積速度一定の法則) ケプラーの第3法則と名前がついています。 各リンク先で法則ごとに詳しい解説があります。 (ちなみに、第1法則が一番難しい記事なので最後に第1法則を学ぶことがおすすめ)、 今回は主に全体的な話をしようと思います。

本当に楕円か?(レベル1)

現実の軌道

地球型惑星の軌道はほぼ真円に近い楕円

ケプラーの第1法則では楕円とはいっているものの、実際問題惑星の軌道はほぼ円です。 なので、軌道を円だと思って計算しても、近似的にはあっています。

参考:理科年表によると、一番ずれている火星ですら、円からのずれ(一番半径が長い部分と短い部分の比)は、 円を1とした時に1.0044といった具合だそうです。

万有引力を学ぶときには、楕円を円に近似する場合がありますが、 高精度が必要な場合はちゃんと楕円で計算する必要があります。しかし、相対性理論を学ぶまでそんな機会はおそらく来ないので 円だと思っても構いません。

太陽の運動(レベル1)

万有引力の法則の主張は、万物は重力で互いに互いを引き合うというものです。 つまり、地球が太陽に引かれていることは逆に、 太陽もまた、地球に引かれているということになります。 当然、太陽系を構成する全ての惑星から、太陽は引力を受けていることになります。

しかしながら、普通は太陽の運動は論じられることはありません。その理由は、あまりにも太陽 が重いため、ほとんど静止しているとみなせるからです。

太陽の運動を考慮に入れたいときは、地球と太陽の運動を別々に考えるのではなくて、二つの天体の重心の 運動と相対運動に分けて考えます。

二体問題

二つの質点の運動は、重心の運動と相対運動に分解できる。